黎明日和

気の向くままに、書きたい事を。

【遊戯王】アロマージデッキ覚え書き。【ローズマリーをすこれ】

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今年に入って少しづつ情勢が落ち着いてきて、それなりの頻度で友達と会ってデュエルする機会が増えた。

で、その度に使っては更新を繰り返し続けてるのが【アロマージ】デッキ。

 

《ギガプラント》が出たあたりから使い続けているくらいには植物族そのものに思い入れがあるのと、《アロマセラフィ-ローズマリー》が遊戯王の女の子キャラでトップレベルで好きなので、彼女を活躍させてやりたいと使っている。

 

とはいえアロマージで環境デッキに勝てるか?と聞かれると言葉に詰まってしまうテーマであるのも事実。

今年の3月ごろ、久しぶりのデュエルで【アロマージ】デッキを使って、ホント何も出来ず負けてしまったのが悔しくて、本腰入れて強いデッキにしようと決意。

しかし、登場から年数経っているマイナーなテーマなため組んでいる人が少なく、参考にできるデッキレシピや戦術もあまり見当たらない。よってほぼ手探りの状態で構築と戦術を煮詰めていかなければならない……

 

半年くらいかけて対戦と再構築を繰り返して、カジュアル環境で安定して勝てるようになってきたので、その変遷をまとめてみます。

(1)最初の構成:すべてのはじまり

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可愛い【アロマージ】にこれまた可愛い植物テーマの【六花】を混ぜちゃうぞー、隠し玉として《シューティング・クェーサー・ドラゴン》も仕込んだぞウェーイってノリと勢いで組んだ覚え。

決して噛み合わないわけじゃないし、ハマれば強いんだけど、初手で全く動けない手札になってしまうパターンが多かった。

*リスト更新してなかったので《ワン・フォー・ワン》2枚入ってます。制限変わった後、代わりに《光の王 マルデル》を入れたハズ。

 

(2)DAWN OF MAJESTY発売後:これって強いかも?だけど……

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あまりにも勝てなさ過ぎてこれはいかん!と思い試行錯誤したデッキ。

ロマン枠のクェーサーを諦め、六花の枚数も最低限に。

《灰流うらら》《増殖するG》1枚で機能停止してしまうので《墓穴の指名者》も投入。

 

最も大きな変化が『DAWN OF MAJESTY』で登場した《無の畢竟 オールヴェイン》の存在。

《オールヴェイン》のお陰で

手札に《イービル・ソーン》、《アロマージ-ローリエ》、何らかのモンスター1枚

場に《アロマセラフィ-ローズマリー》《アロマセラフィ-ジャスミン》《アロマセラフィ-スイート・マジョラム》《恵みの風》

 

という、見た目も強さも十分な盤面を成立させられるようになったのは革新的だった。

 

このコンボの成立を念頭に入れて構築したのがこのデッキ。

組んだ直後こそ「アロマージ最強構築では?」と思ったのだけど、実際に対戦すると

・キーカードの《簡易融合》がLP1000払って発動するので、自分のLPが相手より多い時に適用されるアロマージの固有効果が適用されなくなってしまう。

・↑を解消するには《アロマガーデン》等の回復カードが必要。

・結果、コンボに必要な枚数が増え、安定性も柔軟性も下がる。

という弱点が露呈。

それに、《イービル・ソーン》の2枚目や《捕食植物ダーリング・コブラ》が初手に来てしまうとコンボが不可能になってしまうという欠陥もあった。

 

なんとかならんもんかと頭を悩ませていた所に、画期的なカードが登場。これが今の構築の源流になる。

 

(3)BURST OF DESTINY発売後:最高の初動が登場

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BURST OF DESTINYで登場した《聖蔓の播種》。このカード1枚でアロマージどころか植物族全般で革命が起きたと言っても過言じゃない。

《聖蔓の播種》のお陰でできるようになったのがこちら。ざっくり流れだけ書きます。

 

必要なカード:《聖種の地霊》

 

1:《聖種の地霊》召喚、《地霊》一体で《聖天樹の幼精》をリンク召喚。《幼精》効果で《聖蔓の播種》を手札に。

2:《聖蔓の播種》発動。デッキから《聖種の天双芽》特殊召喚し、1000ダメージ受ける。《天双芽》と《幼精》の効果が発動。墓地から《地霊》を、EXデッキから《聖蔓の癒し手》特殊召喚し、合計1300LP回復。

3:《幼精》と《癒し手》を素材に《アロマセラフィ-ジャスミン》リンク召喚。

4:《天双芽》を素材に2体目の《幼精》リンク召喚。

5:《地霊》素材に2体目の《癒し手》をリンク召喚。300LP回復。《ジャスミン》の効果で任意の植物族を手札に。

6:《ジャスミン》効果を2体目の《癒し手》リリースで発動。デッキから《ローンファイア・ブロッサム》特殊召喚

7:《ローンファイア・ブロッサム》効果を2体目の《幼精》リリースし発動。デッキから《バラガール》特殊召喚

8:《ローンファイア・ブロッサム》と《バラガール》で《アロマセラフィースイート・マジョラム》をシンクロ召喚。《恵みの風》を手札に。

8:《バラガール》の効果、自身を墓地から手札に。

 

結果:

場に《アロマセラフィ-ジャスミン》《アロマセラフィ-スイート・マジョラム》《恵みの風》

手札に《バラガール》、任意の植物族1体

 

単に並べられるだけでなく、展開の過程で計600のLPを回復できるのも見逃せない。

1ターン目なら相手の初期LPを上回るので、自分のLPが相手より上回っているときに適用されるアロマージ特有の効果までもフォローしてくれるのだ。

これにより、

・《アロマセラフィ-ジャスミン》によって戦闘破壊耐性を付与

・《アロマセラフィ-スイート・マジョラム》によって植物族全てが効果の対象に取られなくなる

状態を維持したまま上記の盤面が成立する。

 

今まで散々頭を悩ませていた展開が、《聖種の地霊》たった1枚で成立させられるようになったのは驚きだった。

 

《ワン・フォー・ワン》や《予想GUY》で《聖種の地霊》を用意できれば召喚権すら使わないので、さらに追加で並べることも可能。

最も強いかみ合わせが《パラレルエクシード》が一緒に手札にある時。

《パラレルエクシード》から《六花聖ストレナエ》をエクシーズ召喚し、《ストレナエ》を《ジャスミン》のリリースに充てることで上記の展開に《六花聖ティアドロップ》も追加で立てられるようになる。

 

先の《イービル・ソーン》のように《聖種の天双芽》を全て手札に引いてしまうとこの展開は不可能になってしまうが、全く身動きが取れない《イービル・ソーン》始動の展開に比べ、こちらは《聖種の地霊》さえ用意できれば最低限の守りは固めることができる。

 

このコンボを組み込んだ【アロマージ】は大幅にデッキパワーが上昇し、カジュアル対戦で連戦連勝を収めることができた。感無量である。

 

(4)現時点でのデッキ構築

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聖種カード群で上がったデッキパワーを基盤に調整した、現在の形がコチラ。

とにかく《地霊》さえ用意できればなんとかなると確信したので、《苦渋の決断》を追加で投入し《地霊》を拾いに行くカードを増やす。

《地霊》3枚、《ローンファイア・ブロッサム》2枚、《ワン・フォー・ワン》、《予想GUY》3枚、《苦渋の決断》3枚。計12枚のうちどれか1枚さえ引ければ基本の展開が可能。

初動の枚数なら【閃刀姫】すら上回り、手持ちのデッキでは抜群の安定性を得ることが出来た。

 

また、簡単に《アロマセラフィ-ジャスミン》を出せる=デッキに眠っている任意の植物族へ自由に触れるようになったので、《地霊》《ローンファイア・ブロッサム》《バラガール》以外をすべて1枚投入に。

大幅なライフの回復が必要でなくなったので、事故要因でもあった《アロマガーデン》《アロマガーデニング》も思い切って外す。

空いたスペースで《灰流うらら》や罠カードを入れられるようになったので、手数や柔軟性も上昇。

 

カジュアル環境なら十分な強さが手に入ったし、ガチ環境デッキが相手でもそれなりに戦える理想の構築に近づけて来たかな、と。

何より、きちんと《アロマセラフィ-ローズマリー》を出して活躍させてあげるという当初のコンセプトを崩さずここまで来られたのが嬉しい。

 

(5)採用カードについて

・メインデッキ

・アロマージ

突き詰めた結果、《ローズマリー》、《ジャスミン》、《ローリエ》、《アンゼリカ》が各1枚ずつのみ、関連する魔法・罠も《恵みの風》2枚のみとかなり少なくなってしまったこのデッキははたして【アロマージ】を名乗れるだろうか……

基本的に盤面にはアロマセラフィ達が並んでいるから大丈夫だろう。

 

・聖種

《地霊》は確定で3枚。《天双芽》は手札に来てほしくないので1枚。

《聖蔓の播種》はキーカードだけど、1ターン1枚の制約があるので3枚入れると事故要因になりかねない。簡単にサーチできるし、最初は1枚だけだったけど、後々のターンでも必要に感じた場面が多かったので2枚に。

 

・六花

強力かつイラストも綺麗な《六花聖ティアドロップ》を出すために最低限の投入。

 

・《ローンファイア・ブロッサム》《予想GUY》《苦渋の決断》《ワン・フォー・ワン》

初動になるのでフル投入。《ローンファイア・ブロッサム》そろそろ制限解除されませんかね。

 

・《バラガール》

効果が名称ターン1の為、手札で被ると弱いので1枚でやっていたけど、これが初手にあると展開が強くできる、《灰流うらら》等の誘発に対するケアも可能とメリットの方が大きいと感じたので2枚投入。

 

・《スポーア》

植物族デッキ黎明期からの友。

 

・《貪欲な壺》

ドロー加速。また、展開するとEXデッキが即空っぽになるので、EXデッキの回復も重要な役割。墓地にモンスター5枚はあっという間に溜まるので1ターン目でも腐ることは少ないし、後続のカードや後述する罠カードを引き込むためにも3枚フル投入。

 

・《灰流うらら》《死者蘇生》《ハーピィの羽根箒》《墓穴の指名者》

いわゆる必須カード枠。

 

・《バージェストマ・ディノミスクス》《大捕り物》

浮き彫りになった課題に対する答え。

まず、《聖蔓の播種》発動後は植物族しかEXデッキから呼べなくなるので、先攻制圧の《ヴァレルロード・S・ドラゴン》や、後攻捲りの《ブラック・ローズ・ドラゴン》に頼れなくなってしまう点。

次に、《聖天樹の幼精》に《灰流うらら》や《増殖するG》を撃たれると、手札次第では止まらざるを得ないという点。

《墓穴の指名者》に加えて《抹殺の指名者》の投入も検討したが、デッキのスペースが大きく圧迫されて本命のカードが引けなくなってしまう懸念があった。

 

両者に共通する解決策として、罠カードによる妨害札を用意する手段を思いつく。

しかし、メジャーな妨害カード《神の宣告》等は少なくないライフコストが要求されるので、【アロマージ】との相性が悪い。

《センサー万別》を始めとした展開を抑制する永続罠も、自分の首を絞めるものが多いので不可。

 

そこで投入したのがこの2枚。

《バージェストマ・ディノミスクス》は手札1枚をコストに相手のカードを除外する。という強力な罠であり、強いモンスターが出せない状況に追い込まれてもコレさえ伏せておけば相手の致命的なカードを食い止め、次の自分のターンで反撃できる。

手札コストも墓地から戻ってきた《バラガール》や、余った《地霊》などを充てれば問題なし。

 

《ディノミスクス》だけでは不足と感じ、後から《大捕り物》を追加。

こちらも破壊を介さない除去手段であり、奪ったモンスターは《アロマセラフィ-ジャスミン》のコストにしてしまえばよし。

どちらも滅茶苦茶役に立ってくれました。

 

・EXデッキ

・《アロマセラフィ-ローズマリー》《アロマセラフィ-スイート・マジョラム》《アロマセラフィ-ジャスミン

ローズマリー》はこのデッキの主役。彼女の為のデッキと言っても過言じゃない。

ジャスミン》は1ターンで2体出すこともあるので2枚。

《スイート・マジョラム》は1枚でも行けそうだけど、代わりに入れたいと思う強い植物族シンクロがいないんだよね……

 

・《聖天樹の幼精》《聖蔓の癒し手》

展開で両方とも2回出す必要があるので2枚。デュエル中この2体は《貪欲な壺》と《恵みの風》で場、墓地、EXデッキをぐるぐるしてる。

 

・《六花聖ティアドロップ》

大型エクシーズであり、相手ターンに妨害もできる貴重な植物族。外していた時期もあったけど、手札事故になる懸念より彼女が場にいる安心感の方が大きかったので再び採用。

 

・《瓔珞帝華-ペリアリス》

待望の植物族高レベルシンクロ。《スイート・マジョラム》を出して立て直したり、《スノードロップ》を出して再度の《ティアドロップ》を狙ったりする。まだ研究の余地ありなカード。

 

・《ヴァレルソード・ドラゴン》

《ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン》に勝てなくて投入した1枚。物理は全てを解決する。《アクセスコード・トーカー》でも良いんだけどね。

 

・《ヴァレルロード・S・ドラゴン》

詰めの段階で出すカード。主に《アロマセラフィ-ジャスミン》がくっついて攻3900の2回妨害持ちになる。

 

・《ブラック・ローズ・ドラゴン》

植物族デッキ黎明期からの友。盤面リセットは今でも強い。

 

・《ブラッド・ローズ・ドラゴン》

《ブラック・ローズ》がいるし折角ならば……と入れているのだけどまだ出す盤面になったことがない。植物族で優秀な高レベルシンクロが来たら抜けちゃいそう。

 

・検討中のカード

・《捕食植物》カード

展開できるのは強いけど、《融合》《フュージョン》カードで相性が良いカードがないので現在は不採用。

あと《ダーリング・コブラ》君が初手に来すぎだった。

 

・《イービル・ソーン》

1枚で《アロマセラフィ-ジャスミン》になれる植物族の初動カード。ただ、2枚引くと機能しなくなってしまうのがネック。

現状は聖種に初動を任せているので入れ替え。けど、EXデッキから植物以外を出したい植物族デッキならまだまだ現役だと思う。

 

・《アロマガーデン》《アロマガーデニング

・《ご隠居の大釜》《儚無みずき》等の汎用回復カード

以前は回復札がどうしても不可欠で外せなかったのだけど、手札に複数来ると何もできなくなってしまうデメリットは無視できなかった。

《聖種》カード群が回復も担ってくれるようになったのと、大幅なLP回復は実は必要ないと実感したので思い切って外す。

アロマージはLP回復がテーマなので万単位のライフを得たくなるけど、実際の所相手のLPを少しでも上回ればいいから、極端なライフ回復はいらないかなと。

植物族の《エンシェント・ホーリーワイバーン》みたいのが出たら話は変わってきそうだけど。

 

・《光の王 マルデル》

《六花精ティアドロップ》と一緒に出すと後続が確保できる上、ランク9を出す選択肢も生まれるカード。

最上級モンスターであるため事故要因になってしまいがちなのと、後続確保は《アロマセラフィ-ジャスミン》が担ってくれるので無理に増やす必要も現状なさそうなので。けれど可愛い金髪なので隙あらば入れたい。

 

・《パラレルエクシード》《六花精ストレナエ》

聖種の展開に嚙み合わせると強い、と先述したし実際ハマると滅茶苦茶強い。

ただ、このカードが輝くときって《アロマセラフィ-ジャスミン》等が展開出来ている時なので、若干オーバーキル気味のカードだなぁ、とも。

《パラレルエクシード》を2枚以上引いてしまう事故も少なくないし、そもそもリンク召喚ができない状態でこのカードを引いても何も出来ないという弱点もある。

総じて「回ってる時は強いけど押されてるときはとことん弱いカード」になってしまうんだよね……

現段階では外してるけど、カードパワー自体は間違いなく高いセット。

 

・《増殖するG》

いや普通に入れろって話ですが。

カジュアル寄りなので《灰流うらら》ともどもスッパリ抜いて別のカードを試してみてもいいかもなぁ。

 

(6)今後の課題とか

相手に先攻を取られ、2~3妨害の盤面を作られてしまうとやっぱり苦しい。

それと、デッキの殆どの除去手段が「対象をとる」ものなので、もう少し種類を増やしたり、散らした方がよさそう。

《禁じられた一滴》《天龍雪獄》あたりを試してみようかな。

EXデッキに強力なモンスターを入れたり、《壊獣》や《ニビル》も選択肢ではあるけど、制約との兼ね合いがあるから植物族以外のモンスターはあまり増やしたくないんだよな……。

勇者ギミックも入らないことはないんだけど結構スロット食うし、なによりお高いんだよね……《聖殿の水遣い》が500円のうちに揃えておけばよかった……

 

(7)植物族に対する願望とか

ぶっちゃけると

「《ダンディライオン》《グローアップ・バルブ》《ローンファイア・ブロッサム》規制解除して!」に尽きる。多分前者二つは絶望的。

 

あとは植物族シンクロが増えてくれればなぁ。アロマセラフィ以外にはローズ、《ペリアリス》くらいしかいない。

植物族で《ヴァレルロード・S・ドラゴン》みたいな高レベルの強力シンクロモンスターが来てくれると嬉しい。

欲を言えば植物族シンクロを素材にして召喚される高レベルシンクロで、ローズマリーのさらなる進化形態が来れば完璧。プリシクで集めるレベル。

 

これからもローズマリーを愛でながら精進していきます。